大学でアルバイトをしたり、会社で働くようになるといろいろな道具を買えるようになった。

 

その頃は、渓流ではフェンウィックのウルトラライトのパックロッドにミッチェル408を組み合わせていた。
湖水ではガルシア2132 
5スター デラックスがお気に入りだったが、ある時、ボート同士が接触して
折れてしまい使えなくなった。

それから、ガルシアロッドを買おうと探したが、見つからず、京橋にあった「つるや釣具店」で、ハーディの
フェラライトロッドを買った。以前のガルシアロッドより長く、
ょっとスローテーパーぎみだったので、
軽いルアーでの魚のフッキングがどうも悪いように感じて、再び、ガルシアロッドを探すことにした。

 

そんなあるとき、ふと立ち寄った釣具屋でそれは見つかった。ちょっと郊外の、ほんの少しだけ、釣具を置いて
いる店だった。お店にはいり、誰もいなかったので声をかけると、奥からエプロンをつけた中年の女性が出て
きたがあまり釣りのことがわかっているようではなく、話を聞くと、旦那さんがやっていた店で、旦那さんが
亡くなったあと在庫を売っているとのことだった。

 

これはもしかしてと思い、こんなものはないか?と尋ねてみると、奥からガルシアのカスタムロッドやミッチェルのリールが出てきた。その中から、ガルシアカスタム2701とミッチェル330を買った。
これはわたしの釣り人生でも、ベストタックルとも言うべき
もので、ながく楽しんだものだ。

後日、その日に持ち合わせがなく買えなかった残りの釣具を求めようと、再びそのお店に行ってみたが
すでに店を畳んでいた。

 

1980年代になると、バス釣りブームと相まってすでにカーボンロッドやボロンの時代になっていて、
ガルシアロッドのようなグラスファイバーロッドはすでに時代遅れになりつつあり、デッドストックを探しに、田舎に釣りに行っては、よく地元の釣具屋めぐりをしたが、思うようにいい品物は見つからなかった。

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Fishing Memorabilia 3
ヴィンテージタックルへの目覚め

姫川(長野県)のダム下の尺上イワナ